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shoの超音波エコー論文めも

このブログではUS(超音波エコー)に関する論文を中心に紹介していきます。また、自分で撮影したエコー画像も添付していきます。

腱板断裂肩の棘下筋の脂肪変性

<論文>

渡邉恒夫・他:腱板断裂肩における棘下筋脂肪浸潤の超音波評価.超音波検査技術41(1):17-23.2016 

 

<なぜこの論文を選んだか>

腱板断裂症例では棘下筋の萎縮を多く経験しているため、エコーでどのように観察されるのか興味があった。

 

<概要>

○目的

超音波検査による棘下筋の脂肪浸潤の評価を行い,MRIや腱板断裂程度との関連性について検討すること.

○対象

腱板評価のためにMRIと超音波検査を施行した32例32肩(平均年齢 68.2±11.4歳,男性20例,女性12例)

○方法

・棘下筋の脂肪浸潤(Goutallier分類:stage0と1を軽度,stage2を中等度,stage3と4を高度)

・超音波検査(皮下脂肪層・棘下筋内のそれぞ3か所をHistrram法で計測、ROI中の平均階級値(MN)の平均値を指標とし,皮下脂肪を筋のMNで除した値をecho intensity ratio: ERとした.)

○結果

・腱板断裂サイズと年齢の関連性については,断裂なし群が広範囲断裂群に比し有 意に低下した.

MRIにおける棘下筋脂肪浸潤評価とUS Histogram法の関連性では,皮下脂肪のMNは軽度が高度に比し有意に高値を示し,棘下筋のMNについては,軽度が高度に比し有意に低値を示した.

・ERについては,高度が軽度,中等度に比べ有意に高値 を示した.

 

<コメント>

・USによる棘下筋の脂肪浸潤評価は有効。

・断裂形態が大きいほど脂肪浸潤が大きいということは、それだけ棘下筋の収縮機能が低下している可能性が考えられた。

 

sho'sメモ

~Goutallier分類~

・CTまたはMRIの矢状断により断裂している筋の脂肪変性を程度を視覚的に分類する方法で、Stage0から4の5段階に分類される。