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shoの超音波エコー論文めも

このブログではUS(超音波エコー)に関する論文を中心に紹介していきます。また、自分で撮影したエコー画像も添付していきます。

上腕二頭筋長頭腱の超音波画像診断装置を用いた異常所見の精度

<論文>

Skendzel JG et al:Long head of biceps brachii tendon evaluation: accuracy of preoperative ultrasound.AJR Am J Roentgenol. 2011;197(4):942-8.

  

<なぜこの論文を選んだか>

上腕二頭筋長頭腱(以下、LHB)の異常所見をどの程度正確に観察評価可能なのか知りたかったから。

 

<概要>

○目的

LHBの異常を正確に特定する超音波の能力を調査すること。

○対象

 肩関節鏡視下手術を受けた66名()

超音波検査から手術までに200日以上空いた症例は除外した。

○方法

LHBの描出は長軸・短軸でそれぞれ撮影した。

全層断裂、部分断裂、非損傷(腱炎、滑膜炎)について超音波所見と術中所見で比較した。

感度、特異度、陽性適中率(PPV)、陰性適中率(NPV)、精度を算出した。

f:id:sho-us:20190209235012p:plain

LHBの異常所見

○結果

超音波所見

正常90%(35/39)、全層断裂88%(7/8)、部分断裂27%(3/11)、その他の異常所見22%(2/9)。

全層断裂と他の所見の比較

感度88%、特異度98%、陽性適中率88%、陰性適中率98%、精度97%

部分断裂と他の所見の比較

感度27%、特異度100%、陽性適中率100%、陰性適中率88%、精度88%

  

<コメント>

正常な所見および完全断裂の所見を評価するのに優れているという結果であった。細かい異常所見を鑑別するには 注意が必要であるが、正常がある程度評価できるなら、診断は難しいが何かしら疼痛や機能障害を引き起こす要因の一つとして考えることはできると思われる。

 

sho’sめも

・精度:測定者がどれくらい結果が一致するかを示す指標。