棘上筋の筋厚測定の信頼性
<論文>
Temes WC et al:Reliability and Validity of Thickness Measurements of the supraspinatus Muscle of the Shoulder: An Ultrasonography Study.J Sports Rehab(8):2014.1-5
<なぜこの論文を選んだか>
棘上筋のエコー観察は簡単に行えるが、筋萎縮の程度や筋収縮の評価時に筋厚を計測する。筋厚の計測にあたり、その信頼性について興味があった。
<概要>
○目的
安静時・収縮状態の棘上筋を評価するため、RUSIを使用して得られた測定の妥当性および信頼性を検証すること。
○対象
肩関節に症状のない30〜49歳の15名
○方法
棘上筋を安静時に測定した。肩を肩甲骨面で45°外転した位置で0.9kgの体重をかけて収縮させた際の筋厚を測定した。
3名の検者が別々の日に測定した。
○結果
全て試技でICCは0.9以上であった。
すべての日および評価者に関して、収縮時筋厚は安静時よりも有意に厚かった(P <0.001)。
<コメント>
・信頼性が非常に高いため、臨床でも使いやすい。
sho'sメモ
級内相関係数:Intraclass correlation coefficients
検査の検者内または検者間の信頼性の指標として用いられる。
ICCは0~1の範囲であり、0.7以上の時に高い信頼性があると判定される。