インピンジメント症例の棘下筋機能の評価
<論文>
Koppenhaver S et al: The reliability of rehabilitative ultrasound imaging in the measurement of infraspinatus muscle function in the symptomatic and asymptomatic shoulders of patients with unilateral shoulder impingement syndrome. Int J Sports Phys Ther. 2015 Apr;10(2):128-35.
<なぜこの論文を選んだか>
インピンジメント症候群の症例では棘下筋に対する介入を行うことが多いが、棘下筋の機能をどのようにエコーで評価しているのか興味があったから。
<概要>
・目的
RUSIを用いて棘下筋の厚さを測定する評価者間および評価者間の信頼性を調査し、インピンジメント患者における安静時と収縮時の筋状態の比較、症候性と無症候性の肩の比較をすること。
・対象と方法
インピンジメント患者52名
2名の検者により安静時と等尺性収縮時の筋厚を測定
等尺性収縮は腹臥位、90°外転位で外旋(最大随意収縮の20~30%)
・結果
検者内信頼性:ICC=0.96-0.98
検者間信頼性:ICC=0.87-0.92
筋厚変化率:ICC=0.43-0.79(信頼性低い)
棘下筋筋厚:安静時(16.2mm)<収縮時(19.1mm):p=0.001
無症候肩>症候肩
<コメント>
・棘下筋の筋厚は場所を規定すると信頼性が高いため、実用的である。
・健側と患側の状態を比較するにも有用であることが考えられる。
sho’sめも
RUSI:Rehabilitative Ultrasound Imaging
運動療法の効果検証やバイオフィードバックに超音波を用いること