反復遠心性外旋トレーニング直後の棘下筋の断面積と肩関節可動域の変化
<論文名>
Oyama S et al: Changes in infraspinatus cross-sectional area and shoulder range of motion with repetitive eccentric external rotator contraction. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2011 Feb;26(2):130-5.
<なぜこの論文を選んだか>
棘下筋のトレーニングを臨床でよく行うが、その効果をエコーでどのように評価しているのか興味があったから。
<概要>
○目的
反復的な遠心性収縮をによる肩関節可動域および棘下筋断面積の変化を評価すること。
○対象
健常成人25名
○方法
遠心性外旋トレーニング25回×9セット
超音波画像診断装置を用いた棘下筋断面積
肩関節可動域(内旋、外旋、水平内転)
各測定は介入前、介入直後、24時間後に測定
○結果
棘下筋断面積:介入前<介入直後(p<0.001)、介入前<24時間後(p<0.001)
肩関節内旋:介入前=介入直後(p>0.05)、介入前>24時間後(p<0.001)
肩関節水平内転:介入前=介入直後(p>0.05)、介入前>24時間後(p<0.001)
肩関節外旋:有意差なし
<コメント>
遠心性収縮トレーニングによる筋の即時的変化をエコーによって評価できる。
また負荷をかけると可動域が減少するため、リスク管理に注意したトレーニングを考える必要がある。
sho'sめも
・棘下筋の断面積の測定
下図のように、肩峰後角と下角を結んだ線の垂線上を計測。
プローブ内に収まらないため、高反射マーカーを置いて、画像を重ねることで断面積を測定している。
ICC=0.984